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japanese.china.org.cn |10. 05. 2023 |
米国の「議会の暴政」 ③判断ミスと対外政策の失敗を繰り返す
最後に、米国の政治エリートには深く自己を反省する伝統がなく、その意思決定は対外情勢の判断ミスと対外政策の持続的な失敗の悪循環に陥っている。
ホワイトハウスと議会の政策の主張がしばしば対立するが、その対中政策の全体的な記録を見ると、中国自身の道の選択の重要な転換点と節目において、米国の中国の国内情勢への判断及び政策の選択は多くの場合にミスを犯し、さらには失敗している。米国はよく、中国人民が独自に選んだ道の対立面に最終的に立ったことに気づき、これにより政策の失敗を認めることが、米国の大統領の対中政策の総括で度々導き出される結論になっている。
米国の政治エリートは独断専行で、傲慢にも自身にとって絶対的に有利な地位を求めている。彼らはこの政治と意思決定の文化により、往々にして国内外の現実から離れた理念により、最終的に必ず壊滅的な結果をもたらす政策を実行に移すことに慣れている。冷戦後の米国の重大かつ重要な外交の意思決定は、判断ミスと実践の失敗を繰り返す悲惨な記録に満ちている。一部の冷静だが無力感に陥っている米国の学者は「Blob」という偏狭で危険な、何でも出来るが変えがたい「モンスター」により、米国の政治エリートを描写している。確かに米国の対外政策は実際に、優れた戦略計画ではなくこれまでの惰性によって進められている。予測可能性が高く、悲劇的な色合いが濃い。米国の過去30年の最大の戦略ミスにより、欧州が再び大分裂する6回のNATO拡大を招いたとするならば、現在米国が実施している全面的な対中けん制戦略は今後30年内に米国が必ず迎える最大の外交の失敗になるだろう。
全体的に論じると、現在の米国の政界は中国に対する政策と観点が変わっている。もはや二国間関係の改善に焦点を絞らず、より経済的かつ効果的に中国を長期的に非主流化させることが焦点になっている。米国はアジア太平洋で中米対抗の構造を作ろうと試みているが、これは地域内の圧倒的多数の国から警戒・反対され、失敗に終わることが決まっている。(筆者・李海東 外交学院国際関係研究所教授)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年5月10日