今年の春節(旧正月)連休中、国内旅行に出かける人が増え、海外旅行も新たな焦点となった。各地でも観光消費を拡大するべくさまざまなキャンペーンが打ち出され、春節中の旅行が人気を呼び、幸先の良いスタートを切った。
▽国内旅行市場
内需拡大に観光業が果たす役割は無視できない。春節の大型連休期間中、観光部門は力を入れて伝統行事を豊富に盛り込み、その効果が十分にあらわれた。
北京市観光局は春節期間中、「北京で年越しを」キャンペーンを展開、A級観光地の入場券5万枚を無料サービス、さらに旅行社を通じて2万冊の「消費ガイドブック」をプレゼントした。また、上海近郊のレジャーパーク「東方緑舟」では1月25日から2月9日まで入場料を半額とし、天津動物園で開かれた初の大型迎春縁日のチケットは30元から20元に下げられた。
各地で数多くのキャンペーンが展開され、近場や都市周辺の観光が大いに人気を呼び、江蘇省をはじめ、浙江省や広東省などでは旅行に出かける市民が20%から40%に増加した。北京、成都、天津周辺のツアーは春節前には90%以上の予約が入った。上海の星つきホテルでの年越し晩餐は前年比39%増となった。また、伝統的な縁日や文化イベントなどの会場には人がごったがえし、春節の雰囲気で盛り上がり、観光市場は大いに賑わった。
▽海外旅行市場
国際的な金融危機の影響を受け、今年の春節期間中、海外旅行の値段は昨年同期に比べ2ー3割近く下がり、多くの市民が海外旅行を選択した。欧州や日本、韓国、東南アジアなどが特に人気の目的地で、中国のめでたい春節の雰囲気が海外にまで運ばれた。
全国祝日弁公室によると、春節期間中の海外旅行市場は例年よりも活気づき、各旅行会社のデータによると、日韓、東南アジア、オーストラリア・ニュージーランドなどに訪れる観光客が増えた。また、香港・澳門(マカオ)は大人気で、現地の消費増加をもたらした。春節期間中に上海湾から日本に向かった旅客は1万4千人にのぼり、初めて香港(1万2千人)を抜きトップに立った。オーストラリアへの旅客は8千人と、香港に次ぐ3番目で、昨年同期に比べ4割の増加となった。(編集KA)
「人民網日本語版」2009年2月2日