歴史文化のある街路は、その都市を記憶する最も完全で最も豊富な場所。それは、歴史の価値感を具現するだけでなく、今の生活を構成していると言える。
山西省祁県(きけん)晋商街路はその中のひとつ。
祁県の歴史が古く、昔は"昭ヨ"と呼ばれた。祁県の東、南、西、そして北4本の道を「晋商街路」と称し、当時一番の繁華街であった。時間が経つにつれて、この街路は歴史的風情が突出し、鮮明な地方色がある地域となっている。
街路の両側に素朴な店舗がずらりと並び、伝統的な木造建築と青色のレンガ、それから彫刻が施された壁などは中国明と清の時代の建築物の風格をそのまま保持していることから、「動いている清明上河図」と呼ばれている。
東側の通りにある「渠家の庭園」は、清の時代に作られ、300年あまりの歴史を持ち、国家重要文化財と指定。その庭園の持ち主は当時山西省では有名な商人で、40個の庭園を持っていたそうだ。「長裕川茶屋」は渠家が運営する茶屋の本舗として、最も規模が大きく開店時間が最も長い茶屋である。これも国家重要文化財として保護されている。
「中国国際放送局 日本語版」 2011年5月21日