モルディブ。言葉を聞くだけでもウキウキする場所だ。神が天上からネックレスをちりばめたと言われる、人類最後の楽園だ。
2010年にモルディブを訪れた中国人観光客は12万人近かった。この年、モルディブに訪れた観光客は、国別では中国がトップになった。2011年も引き続き、多くの中国人がこの国を訪れた。
ところが、青い空と白い雲、ヤシの木陰といった楽園の風景が、春節には台無しとなってしまう。
理由1:中国人が多く、まるで三亜みたいだった
春節が終わり、モルディブの旅行部門が最新データを発表した。2011年にモルディブを訪れた中国人観光客は少なくとものべ19.8万人。前年比で67%の増加である。2年連続で中国がモルディブ観光客の数でトップとなった。
また、モルディブに訪れる外国人観光客の21.3%を中国人が占めた。2010年には15%に過ぎなかった。そしてモルディブの人口はわずか40万人だ。
多くの人が帰国後、「モルディブがまるで三亜のようだった」とため息をついた。なぜなら、「ある島に行ったら、中国人だらけだった。特に春節は、島のどこもかしこも中国人で、異国にいる気が全然しなかった」のだ。
モルディブで中国人を「避ける」攻略法も生まれた。ある旅行客は「島を選択する攻略」を採った。トラギリ島はフランス人が経営する小さな島で、基本的に中国人はおらず、異国情緒を満喫できる。逆にパラダイスアイランドは中国人だらけなので良くない。
しかし、この攻略法を使ってモルディブ旅行をした王さんは、まさかトラギリ島にも中国人ばかりだとは思わなかった。しかも島にはピンポン台もあり、米のご飯もある。中国語を話すスキューバダイビングのコーチもいた。そもそもここは中国人が良く来る島であり、フランス人の痕跡は全くなかった。
理由2:満室のホテルばかり
春節時に中国人が一気に押し寄せるため、うんざりするだけでなく途方にも暮れることになる。
モルディブの首都、マレは人口がたったの6万人である。1つの島にホテルは1~2軒しかなく、100以上の客室を持つ、比較的規模が大きいホテルは少ない。ほとんどが数十室しかない小さなホテルだ。そのため何万の中国人が訪れる春節時には、蜂の巣をつついたような騒ぎになってしまう。そして部屋を探す人であふれかえるのだ。
行政の見解:連絡ミスに問題
駐モルディブ中国大使館の関係部署担当者は記者に対し、大使館を設立して間もないため、同胞からの苦情や問題は多くはないがと断りつつ、中国国内旅行社やモルディブの旅行社などで様々な連絡ミス(たとえば行程スケジュール)から問題が生じることが多いという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月8日