大阪商工会議所は中国人観光客対応セミナーを開催
店頭にある中国語表記
春節(旧正月)期間中、日本のテレビでは朝から晩まで、中国人観光客に関するニュースが報道されていた。東京の秋葉原など日本各地の電器街には、「歓度春節(明けましておめでとう)」という中国語のポスターが張られ、店には「めでたさ」を象徴する赤色の商品が並んでいた。
ある番組では、中国人観光客への対応を学ぶ企業が紹介されていた。同企業は中国人観光客の買い物行動を分析し、いかに接客すべきかを店員に教えている。同企業によると、中国人観光客の買い物行動には次のような特徴があるという。一つは、炊飯器10台やカメラ8台を一気に買うなど、同じ商品を一度に大量に買う傾向がある。もう一つは、中国人観光客は買い物の際に必ず値切る習慣があるということだ。日本で「値切り」は一般的ではないが、同企業は値切りにも応じ、店員にもその際の会話を練習させている。
日本のあるテレビ局は中国人観光客にインタビューを行っていた。このテレビ局の美人レポーターは、繁華街で中国人観光客を捕まえ、「日本に来て、必ず買おうと思っているものは何ですか?」と質問していた。
同インタビューによると、中国人観光客が必ず購入するものの第1位は「化粧品」で84%以上に上った。2位は電化製品だった。化粧品の内、最も人気のあったブランドは「資生堂」、次に「コーセー」が続いた。DHCの化粧品やサプリメントも人気があった。最近では、化粧品を購入だけではなく、整形をして帰る人もいるという。
日本は数年前に中国人への観光を開放したが、その時は中国人観光客についての理解が少なかった。当時、日本の旅行会社も中国人の懐を気にしてか、1泊数千円の小さな旅館を用意するなど、安いツアーばかりを提供していた。
しかし、現在は状況が変わった。多くの中国人観光客が日本を訪れるようになり、日本人は中国人観光客の消費能力の高さを認識し始めた。あるデータによると、中国人観光客が日本で買い物した金額は、一人当たり9万6000円、これは日本を訪れた外国人の中で最も多い。
中国人観光客の消費ポテンシャルの高さに気づいた日本人は、中国人観光客向けのサービスを打ち出し始めた。日本の観光庁や地方の観光課は、中国のマイクロブログに登録し、各地の観光地を積極的にPRしている。
日本人を本気にさせると恐ろしい。現在、日本のどの観光地にも、「銀聯カード使用可能」という中国語のポスターが貼ってあり、また、ほとんどの観光地には中国語のできるガイドや店員がいる。中国人観光客の接客に向けたセミナーを開催する商工会議所が増え、中国人観光客の接客に関する本なども出版された。