習近平国家主席は先ごろ開かれたAPEC・CEOサミットにおいて、今後5年で中国の海外旅行者数はのべ7億人に達すると発言した。
中国は世界最大規模の観光客を持つ市場だ。世界観光市場において極めて重要な存在となっている。中国人の海外旅行市場は巨大でかつ急成長している。その無数のチャンスに世界が注目しており、中国人海外旅行者がもたらすボーナスを各国が欲しがっている。
現在、中国人海外旅行者の人数と消費額は共に世界1位である。国家旅游局が発表した「中国旅游発展報告2016」の統計によると、21世紀に入り、中国人海外旅行者は急激に増加している。2014年にその数は1億人を突破、のべ1億900万人となった。2015年は1億2000万人に増加した。これは298.87万人だった1992年の40倍にあたる。2009年以降、その数は2ケタ成長で伸びており、年平均成長率は14.74%となる。現在の状況から考えると、今後5年でのべ7億人に達すると見込まれる。
中国人の海外旅行は世界の大きな注目を浴び、中国人観光客を呼び込むための施策を採用する国がますます増加している。オーストラリアは先ごろ、中国人に対し10年のマルチ旅行ビザの発給をすることを発表した。オーストラリアにとって初の外国人向け10年マルチビザである。これにより、もっと多くの中国人観光客を呼び込みたい考えだ。フランスではビザ手続きを簡略化すると共に、ホテルやレストランのサービス向上に努めることで、中国人観光客により長くフランスに滞在してもらいたいと考えている。ニュージーランドは大型クルーザーを停泊しやすくするため、港湾施設の改善を決定した。国際航路を拡大させ、中国人観光客を呼び込もうと考えている。