“吹き”だされつくられた曹妃甸工業地帯
発信時間: 2007-07-25 | チャイナネット

曹妃甸は河北省唐山市から南部80㎞のところにある。もともと渤海の带状沙岛であった。ここには、海に向かってマイナス36mの深さを持つ溝があり、後ろは陸地で、浅瀬がある。更に海の水流作用により、船の通り道となる深い溝を掘ったり、海底の泥砂を浚ったりする必要はない。25万トン級以上の大型船舶の出入りも可能である。環渤海区域で唯一30万トンに及ぶ埠頭を作ることが出来る「ダイヤモンド級」の港といえる。かつて孫文氏は北方に大きな港を建設する青写真を描いていたが、ここはまさに最適の場所であり、「黄金地帯」といわれている。

写真は埋め立てたばかりのところ

曹妃甸工業地帯は、砂を吹き出すことによって地面を造ったところである。現在の曹妃甸工業地帯では、至る所で機械から出る音が聞かれ、施工車両の往来は頻繁、はるか遠くを望めば、「吹砂機」から吹き出された砂が放物線を描きながら水中に落ちていく様は、まるで黒褐色のアーチのようであり、独特な景観である。「吹砂機」は巻き上げて吸い上げるタイプのものであり、仕切りで囲われた水域に、巨大なパイプを通して一時間に3500㎥の泥砂を流し込む。何台かが同時に作業を行い、毎月1k㎡埋め立て地を完成させている。この種の吹砂方式は、世界最先端の設備と技術、そして曹妃甸の浅瀬の泥砂を利用して、地盤のしっかりした建設用地を造り出している。もともとの海洋動力システムを壊さないために、大陸と孤島の間には放水作用のある納潮河を残し、18kmに及ぶ自動車道路橋で大陸と孤島の間をつないでいる。これにより、合理的に海底の泥砂資源を利用しているだけでなく、海底海流の環境にも悪影響を及ぼさないですむ。

 写真は砂を吹き飛ばす様子

曹妃甸工業地帯は、メインの道路によって東西二つの部分に分けられている。西側は主に石炭と鉄鉱石の埠頭で、東側は将来の新しい首都鉄鋼コンビナートの生産現場・発電所それに我国の北方最大の石油備蓄基地となっている。目下これらの大部分の建設用地がまさに絶え間なく造られているところだ。

写真は埋め立て終わった海辺

計画によれば、2020年には曹妃甸工業地帯の面積は310k㎡になる。吹き出された砂を使って道路をつくったとすれば、北京から上海までの距離に相当する。もともと4k㎡しかなく、淡水もなく電気も通ってなかった海上の孤島であった曹妃甸は、いまや陸と島がつながり、目にするのは全て施工現場という注目の土地となった。

「チャイナネット」 2007年7月25日

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