11月3日のイギリスの「ファイナンシャル・タイムズ」誌の記事によると、中国はこれまでにない大がかりなサミットを主催し、アフリカの48ヵ国のトップがそれに出席することになった。これほど多くのトップおよび随行スタッフを受けいれることは、裏方をつとめるものにとってはたいへんなことであり、2008年北京五輪のための小規模な演習でもあると言える。サミットの期間、いくつかの道路が閉鎖され、地元の自動車に規制が加えられたなどから見れば、すばらしい五輪大会の開催を目指す中国の人々が直面しているチャレンジは非常に深刻なものであることがわかる。
しかし、今回のサミットは中国政府の外交分野での大勝利となり、中国のソフトパワーの演出とも見られている。これにより、日とともに強大になる中国経済が強い吸引力を持つことが裏付けられた。
リベリアのエレン・ジョンソン・サーリフ大統領は北京に到着した際に、「アフリカ諸国は中国で起こっている巨大な変化に注目しなければならない。われわれは現段階の協力について検討しつづけ、互いに支持しあう新しい道を模索することを目指している」と語った。
中国社会科学院アフリカ研究室の賀文萍主任は「国際政治と経済協力の分野で、アフリカ諸国は中国にとって信頼できるパートナーである」と語った。また、アフリカは中国にとって資源の新しい供給源となり、例えば、石油、銅、鉄鉱石、ウランなどがそれである。これらの資源は中国の工業の発展に重要な役割を果たすものである。今年、アンゴラがサウジアラビアに取って代わって中国にとっての最大の石油供給国となったことはメルクマールとしての意義のある出来事である。2000年における中国とアフリカの貿易額はわずか100億ドルであったが、今年は500億ドルとなった。アフリカは双方の貿易で出超となっている。
先般、アメリカのブッシュ大統領は北朝鮮の核問題で中国の果たした役割を高く評価した。それと同じ週に中国がこれほど大がかりなサミットを主催したことは、現代の中国の外交の実力のほどを見せつけたと言ってもよい。
「チャイナネット」 2006年11月7日