国家林業局は2億ムー(約1340万ヘクタール)の林地のバイオマスエネルギー開発への利用を検討していることが分かった。これは、国家林業局の2月7日の記者会見で明らかになったものである。
国家林業局の曹清尭報道官はその際、一部の樹木の実の油脂含有量は50%以上もあり、バイオマスエネルギーの開発によって林業とバイオオイル生産の一体化が実現され、代替エネルギー問題の解決に寄与すると同時に、生態系問題の解決にも結びつく、とバイオマスエネルギー開発の意義を強調した。
これらの樹木は、バイオマスエネルギーの原料になると同時に、きわめて大きな生態効果をも発揮すると見られており、農民の増収問題を解決する上でも大きな役割を果たしうるため、中国はバイオマスエネルギーの開発に力を入れている。
国家林業局は先月、国家林業局が中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)とのバイオマスエネルギー資源の育成・開発などで全面的に協力しあうことを発表した。今年は、雲南省、四川省で第1陣60万ムーのバイオマスエネルギー林基地が建設され、約6万トンのバイオ・ディーゼルオイル原料の供給能力を備えることになる。国家林業局の計画では、「第11次五カ年計画(2006~2010年)」期に、中国のバイオマスエネルギー林が600万トンのバイオ・ディーゼルオイルの供給および出力1500万キロワットの発電ユニットが必要な原料の需要を満たす規模となる。林業のバイオマスエネルギー資源は再生可能エネルギーであり、そのエネルギー当量は石炭、石油、天然ガスに次ぐものである。
曹清尭報道官は7日の記者会見で、最近の雲南省における国有森林資源に対する大規模な買収行為について、国家林業局はすでに雲南省人民政府に文書を送り、このような大規模な国有森林資源の買収行為をなくすよう通達したことを明らかにした。
2006年下半期に、海南金海製紙有限会社による雲南省開発投資会社保有の雲南雲景製紙株式有限会社の58%の国有株を買収する計画があった。この100万ムーにも及ぶ森林資源の譲渡については、ある資産評価機関の森林資源資産価値評価報告書のみが提出され、森林資産アセスメントは行われなかった。森林資源アセスメントに関する政策的規定では、この森林資源資産価値評価報告書は森林資源へのアセスメントに該当せず、同報告書の評価価格もこの森林資源譲渡価格にすることはできない。海南金海製紙有限会社と雲南省開発投資会社が同報告書をもとに調印した株式譲渡に関する合意書は国の政策・規定に反するものであると見なされている。
「チャイナネット」2007年2月8日