中国では今、政策性農業保険制度の整備の進捗状況が注目を集めている。中国保険監督管理委員会(保監会)の周延礼副主席は先般、農業保険関連の立法活動について、保監会はすでに国務院法制弁公室、財政部、農業部と共同で『政策性農業保険条例』起草グループを設立しており、今年末の条例公布を目指している。
中国の農業生産が直面する自然によるリスクはかなり深刻なもので、2006年だけでも農作物の被災面積は4109万ヘクタールにのぼった。同時に、農村の社会保障システムが整っておらず、農民たちが老後の生活、医療など数多くの現実的な困難に直面している。
保険は、農業におけるリスクを効率的に抑制し、農業生産能力を高める重要な手段であり、農村金融、農村金融体制を健全化させる上で、重要であり、現代農業の発展、新農村建設の推進における重要な措置となっており、国民経済の全面的な発展および社会全体の安定にも貢献できる、と周延礼副主席は語った。
農民たちは農業保険と農業関連建築物、農機具などの財産保険を通じて、自然災害の農業の生産過程、生産成果および生産施設に与える損害を減少させることが可能で、信用保証保険を通じて、農業生産組織や農産物取引における市場リスクを抑制でき、養老と健康保険に加入することによって、老後の生活、医療への懸念がなくなる。
国は「三農(農業、農村、農民)」関連保険サービスの新農村建設における役割発揮を高度に重視しており、絶えず農業保険に関する仕事への指導と政策面のサポートを強化しており、2004~2007年の中国共産党中央の「第1号文書」はいずれも農業保険について明確な要求が示されている。今後、保監会は政策性農業保険テストの成果を一層拡大させ、国の財政による関連サポート策を実施し、保険・保障の範囲を拡大し、農民たちが保険の加入で実益を手にしうるようにする。
「チャイナネット」2007年4月3日