上海には豊かな金融の歴史がある。かつては極東最大の国際金融センターの1つで、多くの貴重な経験や教訓が残されており、それが国際金融センターを構築するうえで歴史的な名誉、信用となるだろう。
上海の金融業には国内の有名大学の卒業生が集まり、資質の高い金融の人材が蓄積されている。
賀教授は「上海は香港と競争する必要はない。中国は2つの国際金融センターを完全に受け入れることができるからだ。上海が現在すべきは学ぶことであり、香港の先進的な金融刷新の理念、管理や技術を学ぶことだ」と強調する。
中国の法治はますます健全化し、金融市場もより開放され、透明になり、自由に流動できる資本と自由に両替できる通貨という香港が備える条件を将来、上海も備えるだろう。1991年にトウ小平氏は「上海は過去、金融の中心であり、通貨が自由に両替できる場所だった。今後もこうしていく必要がある」と指摘している。それから16年が過ぎ、上海はずっとこの目標に向かって前進してきた。しかも、その歩みの非常に速いことを否定する人はいない。
◆06年の上海・香港の主要データ比較
上海 香港
域内総生産(GDP) 10296.97億元 14723億香港ドル
人口 1815万人 685.71万人
金融従事者数 16万人 35万人
うち登録金融アナリスト 30人 3000人
金融機関総数 約680 約1700
金融業付加価値額 799.37億元 約1800億香港ドル
通年の資本市場調達資金額 1743.18億元 5245億香港ドル
貿易額 4287.54億元 50608億香港ドル
「北京週報日本語版」 2007年7月24日