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世界一の外貨準備をどう生かす

中国のリスク

さて、巨額な外貨準備の行方はというと、中国はその70%をドル資産、20%をユーロ資産、残り10%を日本円や韓国ウォンなど各国通貨資産で所有しています(注6)。米国は、こうした還流資金で巨額な貿易赤字を穴埋めしているわけです。

現在、長期的なドル安傾向が予想されていますが、そうなると中国の外貨準備は目減りすることになります。かといって、ユーロや日本円の資産比率を増やそうとすると、さらにドル安が進行してしまうというジレンマを中国は抱えています。この点が、外貨準備にかかわる中国最大のリスクといえます。

では、どうするか。対外貿易では輸入拡大(注7)、構造的な黒字要因となっている加工貿易(貿易総額のほぼ半分を占める)の見直し(注8)、輸出増値税還付率の引き下げ(少ないが、引き上げられた品目もある)など貿易収支差の縮小に向けた措置が最近、矢継ぎ早に採られています。外資系企業にも現地調達の拡大や輸出製品の調整などの機会が増えてきそうです。

直接投資受け入れでは量から質への転換が提唱されており、労働集約的、資本集約的投資からサービス産業やハイテクなど知的・高付加価値部門への投資が歓迎され、内陸部への投資が優遇されつつあります。その一方、近年急拡大している外資による戦略的産業のM&Aや不動産投資は制限する方向にあります。注目すべきは、中国企業の海外展開が積極的に推進されている点で、長期的には、対内投資と対外投資は均衡化していくでしょう。

このほか、教育、医療、社会保障、環境保護の充実、金の保有増(現在600トン)など、外貨準備活用の多様化が検討されています。外貨準備額は世界一でも、1人当りでは700ドル余りで、日本の10分の1程度です。巨額の外貨準備の使い道は大いに残されているというわけです。

これまで、外需(輸出と投資)が高成長を支え、中国を世界一の外貨準備保有国の座に押し上げてきました。その過程で中国経済にリスク要因が顕在化しているのも事実です。目下、中国は外需から内需主導の経済運営に舵を切りつつあります。世界一の外貨準備を内需拡大などにどう役立たせるのか、世界第3位の経済大国となった中国の手腕が試されているということでしょう。

 

【表】 2005年の中国の対主要国・地域別貿易    収支の実情(単位:億ドル、△は入超) 
アジア: △ 751(うち、日本△165、ASEAN△196、韓国△417、台湾△581、香港1123)
北 米: 1184(うち、対米国1142)
欧 州: 692(うち、対EU 701)
大洋州・中南米・アフリカ: △106
合 計: 1019 (出典:中国税関統計など)


注1 管理変動相場制下の中国は1日の許容変動幅を前日終値の上下0.3%ずつに制限している。

注2 2005年の米国の統計では、対中貿易赤字は2015億ドル。

注3 このほか、海外工事請負および華僑送金、建設銀行、交通銀行など中国企業の海外上場による調達資金の一部、人民元高や中国経済の好調を見込んだ不動産購入などに向けられた海外からの投機的資金、そしてホットマネーなどがある。

注4 中国の市場開放が東アジア経済の持続的発展につながっているという「新雁行型発展」という説。雁行型経済発展は、日本を雁頭としその生産拠点の段階的地域的移転が東アジア経済の時間差的発展をもたらしたというもの。

注5 認可ベースで58万余社。その全てが輸出を行っているわけではない。

注6 『中国経済時報』 2006年11月20日

注7 米国からは、ハイテク製品、不足原材料、原油など戦略性資源などの輸入増をはかる。

注8 2006年11月、804品目が新たに加工貿易禁止品目となる。

「人民中国」より2007年8月2日

 

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