経済学者の厲以寧教授はこのほど「人民網」の取材に応える中で、「現在の株式市場は弱気市場ではない」との見方を示した。
厲氏は次のように述べた。
現在の株式市場は一種の調整段階にある。急速な動きの後には、必ず一定の調整期間が訪れるからだ。(上海総合指数は)今年上半期に3千ポイントを突破して以来、相次いで4千ポイント、5千ポイントを突破し、最高で6千ポイントまで到達した。こうした急速すぎる伸びの後には、必ず調整期間が訪れる。これは株式市場の全体的な発展の中では正常なことであり、このため現在市場は調整段階にあるといえる。
株式市場にはバブルが付き物だ。バブルがなくては、株式市場とはいえない。問題はバブルが多すぎるか少ないかにある。よって投資にはある程度の理性的な態度が必要で、理性を欠いた投資は株式市場の異常な変動をもたらす最大の要因になる。現在の株式市場では二つの点が注目される。一つは監督管理の強化だ。市場への監督管理を緩めれば、投資家の利益が損なわれるだけでなく、市場の正常な発展をも損ない、徐々に高まってきた市場の人気が下がり、市場への信頼がうち砕かれ、中国株式市場の未来にとってマイナスになる。もう一つは個人投資家に対するリスク教育を常に重要な位置に置くことだ。個人投資家が株式市場のリスクを知らなければ、市場に対するパニック心理が容易に発生する。よって市場が正常に発展するには、中・長期的な投資を重視する必要がある。短期的な取引が多すぎると、市場リスクが増大する。
「人民網日本語版」2007年11月14日 |