中国国務院の温家宝総理は28日、北京で開催されている第4回中欧工商サミットにおいて、中国は主動的、コントロール可能及び漸進的という原則に則って、人民元の為替レート形成メカニズムを引き続き改善し、市場の基盤としての役割をさらに拡大し、人民元為替レートの弾力を高め、資本項目のもとでの兌換を逐次実現させていくことを明らかにした。温総理は、さらに次のように述べた。
ここ2年来、中国は人民元為替レートの形成メカニズムを改善するため、改革を積極的で着実に進めており、大きな進展を遂げることになった。人民元対ドルの為替レートは11.9%切り上げとなり、日本円に対する為替レートも7.4%上昇した。
中国は責任感のある国であり、人民元為替レートの適切な調整は、中国企業と中国経済の安定的な発展をサポートし、周辺国の経済の安定にも積極的な影響を及ぼしている。中国とアジアの経済の安定化は、世界経済の安定的な成長にも寄与している。為替レートは貿易額にある程度影響を及ぼすが、唯一の決定的な要因ではない。
人民元高は、中国の輸出の減少を招いていない。これは、世界の産業分業の構造と中国製品の優位性を示すものである。人民元対ユーロの為替レートは、人民元対ドルのレートと国際市場におけるドル対ユーロのレートによって決定されたものであり、最近の大幅なドル安こそ、ユーロ高の主な原因となると言えよう。
中国は、金融分野において引き続きEUとの間で交流と協力を展開し、それ相応のメカニズムを構築することを願っている。
「チャイナネット」2007年11月29日 |