環境保護総局の陶徳田・報道官は9日、中国に進出している多国籍企業の一部が社会的責任を果たしていないとして、環境汚染の違法行為がある3社の実名を挙げて批判した。「第一財経日報」が伝えた。
中国の環境NGO「公衆と環境研究センター」が昨年下半期にまとめた「中国水質汚染マップ」は、中国で環境汚染行為を行っている100社以上の多国籍企業をリストアップ。食品や電子、化学工業、機械製造などさまざま業種にわたって環境汚染行為が行われていることがわかった。多くは日本や米国、欧州など先進国の企業で、これらの企業は違法行為を起こしているだけではなく、現地で大規模な汚染を引き起こしているという。
公衆と環境研究センターの馬軍・主任は9日記者の取材を受け、中国で水質汚染を引き起こしている多国籍企業は同センターが把握しているだけで 260社以上、大気汚染を引き起こしている多国籍企業は50社以上に及び、そのうち第三者機関による改善審査を通ったのは8社のみであることを明らかにした。馬主任は、これらの企業に対し政府部門と公衆の声に耳を傾け積極的な改善策を取るように呼びかけている。
環境保護総局ではこれに対し、政府による環境保護分野の取締りを引き続き強化し、多国籍企業の法律遵守を確保していくという。また「環境友好企業」認定システムの立ち上げや、企業の環境問題を調査する監督員制度の実行などを通じて、企業内の環境管理システム整備を促進、環境保護における企業の自己管理能力とレベルを高めていく方針だ。
「人民網日本語版」2008年1月11日 |