人民元レートは今年に入っても昨年末の急上昇ペースを維持している。ある統計によると、今年1~2月の対米ドルレートは累計2.80%上昇し、1ドル=7.10元の大台に迫った。「中国証券報」が伝えた。
2月最後の取引日だった先月29日、人民元対米ドルレート基準値は前日比151ポイント上昇して1ドル=7.1058元となり、最高値は7.1030元だった。基準値で計算すると、年初以来、人民元の対米ドルレートは累計2.80%上昇し、上昇幅は昨年全体の上昇幅の40%に達し、レート改革実施以来の累計上昇幅は14.13%に達した。今年1~2月は、人民元の対英ポンドレートは3.24%上昇したが、対ユーロレートは1.06%、対日本円レートは5.59%、それぞれ低下した。
アナリストによると、今年1~2月のレートの急上昇は市場の予測の範囲内にあり、これに加えて先週の米ドルの暴落が人民元の上昇圧力を強めた。今年上半期は物価上昇圧力が強く、米連邦準備制度(FRB)の大幅な金利引き下げや国内の金利調整の限界などにより、中国人民銀行(中央銀行)は「金利ツールの適切な運用」の方針を明確にしており、こうした状況下で市場関係者はレートの調整が一層強化され、レートの適切かつ急速な上昇が必要になるとの見方を示している。
「人民網日本語版」2008年3月3日 |