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穀物価格の高騰と食糧危機 FAO高官に聞く
発信時間: 2008-04-16 | チャイナネット

――アジアは世界の穀物の安全でどのような役割を果たしているか。

コメを例に取ると、アジアは主要なコメ輸出地域だ。世界全体のコメ輸出総量は約3千万トンで、うちタイが約1千万トンを占め、インド、ベトナム、中国の三カ国で約1千万トンを占める。つまり国際穀物市場のコメ貿易の3分の2はアジアからの輸出によるものであり、アジアは世界のコメ市場の備蓄量、価格、貿易状況などに重大な影響を与えているといえる。

――中国に穀物不足の問題が起きると思うか。

温家宝総理は国際社会に対し、中国には穀物不足問題は存在しない、中国にはなお4千万~5千万トンのコメの備蓄があると明確に述べている。私はこの言葉を信じる。中国はかねてより穀物生産を非常に重視しており、備蓄量もかなり豊富だからだ。中国はコメの主要輸出国ではないが、輸出国の一つではある。現在、一部を輸入に頼っているが、これは特別なハイエンド消費向けのものだ。

――それでもやはり、いわゆる「中国穀物脅威論」を唱える人が常にいる。どう思うか。

私の見方はこうだ。中国の穀物自給率は95~97%以上で、何らかの異常事態が発生しても、農業生産は急速に回復するし、政策の修正も容易だ。よってそのような見方は不公平だと考える。国際市場価格の原因を中国に帰結させ、さらには穀物不足の原因をも中国に帰結させるという見方は、政治的な色合いの濃い結論付けであり、無責任な意見であり、科学的データの裏付けも欠いている。

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