このほど完成した報告書「国内外の音響映像出版産業の状況および関連の政策研究」によると、中国の音響映像産業は現在、制作、出版、複製、輸出入、卸売、小売、レンタル、放映などの各部門が網羅された総合的な産業体系を形成している。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
同報告書は、新聞出版総署音像電子・網絡出版管理司の委託を受けて、中国出版科学研究所数字出版研究室がまとめたもの。
各種データの比較分析から次のようなことがわかる。▽中国の音響映像製品の販売額は書籍に次いで業界2位▽音響・映像・出版の種類と発行数が急速に増加している▽音響映像出版業の従来の主要販売ルートが後退し、オンラインショッピングが急速に伸びている▽携帯電話端末向け音響製品がデジタル音楽の重要な成長点となっている▽業界の管理水準が徐々に向上し、音響映像出版業が順調に発展している▽主題や方向性が明確で質の高いアンソロジーが次々に誕生している▽民間会社が音響映像出版産業の重要な構成部分となった▽音響映像メーカー改革の糸口が見え、多様な発展の流れが徐々に強まっている――などだ。
同報告は次のような問題点を指摘する。デジタル化が音響映像業の発展の流れだが、利益モデルはまだ確立されていない。従来の音響映像製品の版権管理がデジタル音楽発展の障害となっている。コンテンツについてみると、アンソロジーはバランスよく打ち出されているとはいえない。オリジナル作品が少なく、合同出版や海外作品の転用が非常に多い。教育関係のアンソロジーでは重複するものが大変多く、出版過多の傾向がみられる。また音響映像出版企業は全体として規模が小さく、経営状況が悪いといった問題もみられる。
「人民網日本語版」2008年5月9日 |