中国通信設備市場の成長は、電気通信キャリアの固定資産投資によるところが大きい。コンサルタント会社・賽迪顧問株式有限公司の呂国英さんによると、2008年には電気通信投資の新たな周期がスタートする見込みで、3G規格や関連設備への投資がこの周期の重点投資先になるとみられる。3Gの営業許可証が正式に発行されれば、WCDMA、CDMA2000、TD-SCDMAの各規格に対応した設備へのニーズが大いに高まり、3G移動通信設備が一定の成長を遂げることが予想される。
これからは業務全体で競争が行われ、各通信キャリアはサービス水準の一層の向上をはかり、ワイヤレス、ネットワークのグレードアップ、テスト設備への需要が拡大するとみられる。モバイル規模の拡大に伴い、ネットワークメンテナンス作業の重点がネットワークのグレードアップへと徐々に移行しており、今後この分野が急速な発展を遂げることが期待される。
また端末機器の買換ニーズが拡大し、業務全体での競争局面に突入した後は、キャリアの調達規模も拡大するとみられる。またネットワークのグレードアップに伴い、2つの通信規格を利用できる「双模」携帯電話や3つ以上を利用できる「多模」携帯電話へのニーズが高まることが予想される。
だが、このたびの電気通信業界の再編合併(M&A)により、キャリアの通信インフラ投資は低下するとみられる。M&Aにより通信網が充実したこと、これまでのようにブロードバンド導入により通信網の競争力向上を早急にはかる必要がなくなったことにより、光ファイバーへの需要が低下することが予想されるためだ。
「人民網日本語版」2008年6月4日
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