今年6月にも、消費者物価指数(CPI)は引き続き上昇率が鈍化したとみられる。「上海証券報」が伝えた。
ある専門家の予測によると、6月のCPI上昇率は約7.1%で、5月の7.7%、4月の8.5%を下回り、2カ月連続での鈍化となる見込みだ。別のアナリストによると、この数字が本当であれば、最近の中国人民銀行(中央銀行)による金利引き上げの圧力が一層弱まったことを意味する。
インフレの進行をくい止めるため、国は昨年、6回にわたる金利引き上げを行ったが、中国・米国間の金利差の縮小や逆転現象の下でのホットマネーの流入を懸念して、中央銀行は今年は引き上げを控えている。
興亜銀行資金営業運営センターの魯政委チーフアナリストの予測では、6月のCPI上昇率は前月に続いて低下し、市場予測をも下回る。これには主に2つの要因があり、一つは比較の対象となる昨年の数値が高かったこと、もう一つは6月に野菜価格が全体的に低下したことだ。
具体的な政策について魯チーフアナリストは「7月に金利引き上げが行われることはない」との見方を示し、「現在、預金の回流圧力は大きく、背後に隠れているホットマネー流入の圧力も大きい。このため預金金利を引き上げるのは適当でない」と説明する。また、金利は一方で不動産企業の資金調達コストを拡大し、もう一方で不動産購入者の買い控えを促すこと、そして不動産に関わる問題は金融システムをめぐるリスクを引き起こす可能性があることから、魯チーフアナリストは「貸付金金利の引き上げも行うべきでない」との見方を示す。
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