権威ある3G(第三世代移動通信システム)ネットワーク専門家・中国電子科技集団第七研究所教授級シニアエンジニアの李進良氏はこのほど、3Gについて以下の通り語った。「毎日経済新聞」が伝えた。
▽中国TD-SCDMA規格は、他規格と比べて遅れをとっているどころか、最先端を行っている。世界には現在、3大3G規格(欧州WCDMA、米国CDMA2000、中国TD-SCDMA)がある。新しく誕生したWiMAX規格については、米国が昨年、3G規格に強硬に組み入れた。
▽WiMAX規格には優れた点も弱点もある。最大の弱点は、利用周波数帯を持っていないことだ。中国のTD-SCDMA規格が最も優秀と判断する根拠として、周波数スペクトルや技術面での優勢以外に、コスト面での優勢が第一に挙げられる。これら各規格を比較した場合、中国のTD-SCDMAネットワークが今後構築されれば、コストは他規格の半分で済むと予想される。携帯電話もさらに安くなるが、性能面では大差ない。安さという大きな要因こそ、中国が自主知的財産権を獲得した所以といえる。
▽中国3Gがもたらす利益の大きさについて言えば、インフラネットワーク建設と携帯端末で約1兆5千億元と見込まれる。このほか、経済学的に見て、関連産業の利益はさらに10倍、すなわち15兆元と予想され、この額は三峡ダム工事10回分に相当する。
「人民網日本語版」2008年7月15日 |