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中国、「ネットCPI」と政府発表CPIとの違いは?
発信時間: 2008-07-22 | チャイナネット

だがインターネットで商品を売る者は、薄利を承知で商売をしているわけではない。

逆に、ネット商店は低価格で販売しながら、より大きな利益を獲得することができるのだ。

一般的にいって、商品の価格は工場出荷価格と販売コストとで構成される。CPIの持続的上昇に伴い、生産コストの抑制は難しくなり、販売コストの調整だけが唯一残された方法になった。巨大な規模である中国の市場は、さまざまな段階の複雑な販売ルートで構成されており、ルートを通過する過程で相当のコストが上乗せされる。

ある専門機関がまとめた統計データによると、インターネットを利用しないルートでの販売コストは、食品や日用化学製品が価格の15~20%、デジタル製品が20~35%、雑貨や住居用品が30~35%、ぜいたく品が40%以上となっている。一方、ネットショッピングではいずれの製品の販売コストも価格の10%以下で、5%前後になるという。つまり食品専門のネット商店であれば、ネット以外の販売でよりコストを10~15%引き下げることができ、価格を5%下げても、利益は5%増えることになるのだ。

デジタル製品、雑貨、贅沢品では、値下げと利益獲得の余地がさらに拡大する。

中国の企業が今年直面する最大の困難は、原材料価格の上昇によるコストの上昇で、この圧力は年内の予見可能な範囲では軽減される見込みがない。だがネット市場であれば、企業は中間ルートにかかる経費をカットして、消費者と直接向き合うことができる。ネット利用により、コストの引き下げに成功するだけでなく、長期的にみて、消費者の消費マインドをよりよく理解できるようになるものと見込まれる。企業にとってネットCPIは、新しい巨大な潜在力を秘めた市場の可能性を指し示すものといえる。

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