韓正・上海市長は19日、市人民代表大会常務委員会拡大会議で「上海は『1つの核心、2つの重点』、つまり金融市場システムの建設を核心とし、先行先試と金融環境の改善を重点とすることを、国際金融センター建設の次段階の推進における基本構想としている」と表明した。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
韓市長は「上海の金融の際立った優位性は、比較的整った金融市場システムにあり、全国の主な金融機関はいずれも上海に揃っている。このため、国際金融センターの建設においてはこの優位性を十分に発揮し、金融市場システムの建設を核心とすることで、金融産業運用の市場的中心となるべきだ。また、金融資源の配置における市場の役割が高まるにつれて、上海の金融市場の役割も不断に高まっていく」と述べた。
韓市長はまた「比較的整った金融市場システムを備えていることから、上海には金融分野の先行先試を行う条件が整っている。上海は10数年の開発開放を経て、先行先試の実例とノウハウを積み重ねてきた。浦東の総合改革テスト区も、上海金融の先行先試に良い土台を提供した。次段階では、1件1件の実事によって国際金融センターの建設を推進する。また、文化環境、金融人材の生活・居住環境、政府公共サービス環境、生態環境、法制環境などを含め、最高の金融環境の整備に力を尽くしていく」と述べた。
上海の金融市場が今年上半期に発展を加速したことは数字から明らかだ。取引総額は昨年同期比41%増加し、金の先物取引が始まり、人民銀行征信センターがオープンし、各地の企業の上海証券取引所での資金調達額は1600億元を超え、全国への貢献機能を一層明らかにした。各金融機関の上海集中は一層進み、28社増加し、計850社となった。全国の外資系銀行23行中、17行が上海に本社を置いている。
「人民網日本語版」 2008年08月20日 |