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消費税調整 小排気量自動車が人気になるか?
発信時間: 2008-09-01 | チャイナネット

消費税の調整は、メーカーに省エネ・環境保護タイプ車種の生産を奨励するための措置であり、購入者が引き下げの恩恵を受けることはない。こうしたことが消費者の選択に影響するだろうか。大明路にある長安スズキの販売店では、小型車「奥托」は年初以来数台しか売れていない。小排気量車を手がけるディーラーは、根本的な問題は、消費者が小排気量車の安全性に疑問をもっていることだと口をそろえる。小排気量車は中国独自ブランドが多く、ここ数年で急速に発展したもので、今年になって初めて調整が行われた。消費者は安い車を歓迎するが、最も重要なのは品質としており、特に都市部でその傾向が明らかだ。

こうした見方は消費者により証明されている。中国海南汽車とマツダの合弁会社・海馬の自動車を購入予定の張さんは「小排気量車は安いが、国産ブランドにはまだ安心できないし、装備にも差がある。でも実際には小排気量車は低レベルということではない」と話す。別の購入予定者は「一部の小排気量車は排気量こそ小さいが、燃費は悪くて中型車・大型車並みだ」と話す。長安スズキの高マネージャーは「小排気量車を購入する人は石油価格の動きに敏感だ。小排気量車の購入者はサラリーマンが多く、石油価格の受け入れ能力には限界がある。現在は石油価格が非常に高く、人月当たり数百元以上の出費となっており、今後さらに上がる可能性もある。こうしたことにより潜在的な顧客の多くを失った」と話す。

現在の自動車購入の中心は中級車だ。購入者はわずかな消費税引き下げには目もくれず、長期的な使用感を一番のポイントにして車を選択する。

中国汽車(自動車)工業協会がまとめた統計によると、2007年の中国自動車市場では排気量1.3リットル以下の乗用車販売台数が全体に占める割合は26%にとどまり、市場シェアは前年比5.7ポイント低下した。うち1リットル以下の乗用車販売台数は同24%減少し、市場シェアは6ポイント低下した。

ある専門家によると、小排気量車の発展は消費税引き下げだけで行えるものではない。燃油税の徴収を早急にスタートし、日常の自動車使用にかかわる税目、燃油税、駐車場代、橋の通行料金などで小型車を優遇し、小排気量車への技術的・財政的支援を強化しなければ、小排気量車の発展を真に推進し、省エネ・汚染物資排出削減を推進することは難しい。

「人民網日本語版」2008年9月1日

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