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変わる職業観と中国の新型ビジネス
発信時間: 2008-10-07 | チャイナネット
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 サラリーマンやOLたちがいそいそと身なりを整え、ビジネス用のバッグを手に、混み合う公共バスや地下鉄に乗り込む平日の朝。北京市天通苑住宅区に住む23歳の王文さんは、まだ夢の中だ。彼の職業は、いわゆる「威客」だ。中国青年報が伝えた。

 「威客」という言葉の由来は、英語のwitkey(wit:知恵、key:鍵)から来ており、知恵・知識・専門能力を活かしてインターネットで実際の収入を得る人のことだ。個人や企業は要望があれば、ウェブサイト上にその業務内容や期限、報酬を記載するだけで、「威客」たちは、その報酬をかけて、仕事にかかる。威客の仕事は、小さなものではペットの命名から、広告デザイン、大きなものでは市場調査、プログラム開発などで、何でもありといったかんじだ。王文さんもその「威客」の1人だ。

 中国青年報社会調査センターが最近、SOHUニュースセンターを通じ、市民1千人にネット調査を行ったところ、98%が「兼業あるいは専業で威客になることを考えている」と答えている。

 ▽威客は若者向き

 「月収は3千~5千元くらいかな。大学まで通った同級生たちはみな僕のことを羨ましがっているよ」。高校時代に美術を学んだ王文さんは、コンピュータの基礎知識も持っている。2006年末、友人の紹介で、威客として、ネット上で設計の仕事を受けたのが、「威客」を専業とするようになったきっかけだ。通常、1カ月で十数種類の仕事をこなしている。主に、会社ロゴの設計、企業VI(視覚的なイメージ統一)、画集、ウェブサイト設計などで、その報酬は200~5千元と様々だ。企業の大型の設計に参与すれば、収入はもっと多くなる。

 王文さんは「もちろん前提として、能力が無きゃダメさ。能力のある威客は、顧客から直接依頼が入る。威客は誰でもできるわけじゃないよ。設計分野だと、設計ソフトの操作能力や芸術設計レベルがある程度ないとね。こうした意味では威客は若い人にしか出来ないんじゃないかな」と話す。

 「威客中国」サイトの顧客サービスの責任者である張雪さんは「威客たちの年齢は一般に18~35歳くらいで、主に大学生や会社員です。ほとんどが兼業ですが、一部の能力が高くて、依頼が多い人たちは、専業としてやっています。今、威客のほとんどが、北京、上海、広州などといった経済的に発展した地区に集中しています」と述べている。
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