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2020年、中国に5万キロの高速旅客鉄道網が形成へ |
発信時間: 2008-11-04 | チャイナネット |
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中国全土で高速鉄道網の建設が加速している。最高時速350キロを誇る京石鉄道(北京―石家庄)旅客専用線が先月7日に着工された。同路線は北京―石家庄間を1時間、北京―太原間を2時間で結ぶ。また、全国民の注目を集める北京―上海間高速旅客鉄道では9月30日午前、全線で高架架橋工事が始まっており、同鉄道建設が本格化した。
▽「4縦4横」ネットワークの構築 鉄道部によると、中国は今後高速鉄道網の建設を加速、2020年までに、高速鉄道・旅客専用線・都市間シャトル鉄道の新たな建設、さらには在来線の改造による高速化で、中国全土を「4縦4横」で結ぶ旅客専用線を主とする高速旅客鉄道網を構築する。 うち、上海―武漢―成都ルートが全線結ばれることで、長江デルタ、江漢平原、四川・重慶地区を結ぶ長江沿いの高速鉄道の大動脈が完成する。杭州―寧波―深センルートが結ばれることで、長江デルタ、台湾海峡西岸、珠江デルタを結ぶ沿海高速鉄道の大動脈が完成する。北京―上海、北京―広州、哈爾浜(ハルビン)―大連、天津―秦皇島、蘭州―連雲港の各旅客専用線を建設し、環渤海地域(北京・天津・河北)、長江デルタ、珠江デルタ、さらにその他の人口密集地域を基本的に高速鉄道網で結ぶことで、高速輸送網の構築を実現する。 ▽現状のボトルネックを打破
鉄道部の何華武チーフエンジニアによると、中国はすでに、在来線の改造と列車運行速度の大幅な向上で大きな成果を上げており、現在、時速160キロの路線は総延長1万4千キロメートル以上、時速200キロの路線は総延長6200キロメートルに達している。さらに第6回目となる大規模なスピードアップで、時速250キロの路線の総延長はすでに6227キロメートルに達している。 今後新たに建設される旅客専用線の最高速度は時速300キロ以上となり、旅客列車をメインとする旅客・貨物共用路線の最高速度は時速250キロ以上となる。在来線の改造路線の最高速度は時速200キロ以上となり、これも同様に高速鉄道と呼ばれることになる。時速160~200キロの鉄道は快速鉄道と呼ばれることになる。 鉄道部の張曙光サブチーフエンジニアによると、中国は国土が広く、人口が多く、石油などの資源が乏しいため、人口1人あたりの平均耕地面積は世界平均を下回っている。よって必要とされる土地が少なく、エネルギー消費が少なく、汚染が少ない、そして輸送量の大きなクリーンな公共交通手段が必要とされる。また一方で、中国経済が高度成長を続けるなか、客運・貨物輸送の大きな需要が続いており、鉄道輸送は経済社会発展のボトルネックとなりつつある。高速鉄道網の建設で客運・貨物の振り分けを実現することは、このボトルネックを打破する最適な方法であるという。 ▽全省・自治区・直轄市に快速鉄道が開通 初期的な推算によると、2020年までに、中国全土の鉄道での旅客、貨物輸送需要はそれぞれ40億人、40億トンに達し、年平均成長率はそれぞれ8%、4%になると予測されている。 2010年までの3年間に、北京―天津都市間鉄道の開通をベースに、武漢―広州、鄭州―西安、広州―深セン―香港などの各旅客専用線が建設され、それぞれ時速300キロ以上となり、総延長は約1900キロメートルとなる。また、合肥―南京鉄道の開通をベースに、石家庄―太原、合肥―武漢、宜昌―万州などの旅客専用線、および広州―珠海、瀋陽―撫順、成都―都江堰、長春―吉林などの都市間鉄道が建設され、それぞれ時速200キロ以上となり、総延長は約3300キロメートルとなる。さらに、太原―中衛―銀川、集寧―張家口、包頭―西安などの区域間快速鉄道が建設され、それぞれ時速200キロとなり、総延長は約1600キロメートルとなる。 2010年までに、客運専用線・高速鉄道・都市間鉄道の建設、さらには在来線の改造で、中国全土に客運専用線の基本的ネットワークが構築され、全国の主な大中型都市が快速客運ネットワークで結ばれることになる。快速客運ネットワークの総延長は2万キロメートル以上となる。 2020年までに、中国の全省・自治区・直轄市、さらには人口50万人以上の大都市すべてを結び、全国総人口の90パーセント以上をカバーし、総延長5万キロメートル以上の快速鉄道客運ネットワークが、広大な中国の大地に構築される計画となっている。 「人民網日本語版」2008年11月04日 |
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