ホーム>>経済>>視点
外資系企業、中国になお期待感
発信時間: 2008-12-01 | チャイナネット
(2)
 ▽外資系企業は中国で黒字、投資は増加

 多くの投資家が中国を主要投資先と考え、中国における経営目標に変更がないことを明らかにしている。

 外資系企業の資本減少や撤退の状況をみると、今年1~10月に資本を減少させたのは4218社で前年同期比10.8%減少した。撤退した企業は3774社で、同6.6%減少した。こうした資本減少や撤退は製造業関連業界の小企業におけるケースが大半で、大手の多国籍企業には撤退のケースがなく、かえって投資拡大の傾向がみられる。

 金融危機が実体経済に与える影響が徐々に深刻化しているが、多くの非金融類外資系企業の中国業務は縮小せず、一定の規模で拡大している。外資系企業にとって、世界での経営が思わしくない時には、中国業務が避難所になる。中国での売上高の伸びや収益が世界業務における唯一の好材料になっているという企業も多い。中国欧州連合(EU)商会がこのほど会員企業を対象に行った商業信頼感調査によると、中国に進出したEU企業の多くが、昨年より利益率が上昇したと回答した。外資系企業の多くは中国以外の国では工場の閉鎖やリストラ、新規投資の削減などを進めているが、中国では新プロジェクトを相次ぎ打ち出している。

 米ゼネラル・モーターズ(GM)は今年第1~第3四半期(1~9月)には数百億ドルの欠損を出したが、対中投資は通年通り10億ドルを堅持するとしている。さきには上海で2億5千万ドルを投じて中国パークを建設し、アジア・太平洋業務の本部としたほか、企業の展望を模索する科学研究センターを設立した。日本の小売大手・イオングループをはじめ、シスコ、ペプシコーラ、ゼネラル・エレクトリック・インターナショナル・インク(GE)、アメリカンインターナショナルグループ(AIG)なども対中投資拡大の意向を示している

 中国EU商会、在中国米国商工会議所(中国米国商会)、日本貿易振興機構(ジェトロ)などの機関が行った調査によると、多くの投資家は企業横断的な比較を行った上で、中国は最も魅力的な投資先であり、中国市場は最も重要な新興市場であり、中国での企業の収益率は高いとの結論に達したのだという。EU企業の73%が対中投資の長期的発展を楽観視しており、中国進出を果たす企業も増えている。また米国企業の90%が対中投資拡大の意向を示し、日本企業で中国から他国・他地域への転出を考えているところはわずか0.3%だった。
     1   2   3    


  関連記事
  同コラムの最新記事

· 温家宝総理、「中米は対話を強化すべきだ」

· 商務部長、人民元切り下げによる輸出促進を否認

· 中国経済 新たな減速段階に

· 温州市、約30%の外国貿易企業の輸出はマイナス

· 米農業省長官、中国製品の品質への自信を表明