中央銀行の周小川・総裁は12日、国際決済銀行がバーゼルで開いた世界の経済と市場に関する会議の間に、「中国経済のこれまでの成長率緩和は適度なものだ。成長率8%という09年の目標はこれを上回るリスクとこれを下回るリスクを同時に抱えている。良好な監督管理を維持し、成長率の過度の減速を防がなければならない」と語った。周総裁はさらに、「中国経済が大幅に減速するのを防ぐためには、強力な政策・措置を取る必要がある」と指摘した。「東方早報」が伝えた。
中国経済の成長速度の緩和スピードは予想以上かとの質問に対し、周総裁は、「中国経済の減速は穏やかなものだ。もちろん我々は、比較的高い警戒心を維持し、大幅な減速を防がなければならない。だがこれまでの状況を見る限り、ほかの多くの国と比べれば、中国経済の減速は比較的穏やかだと考えられる」と語った。「中国のGDPは依然として成長しており、工業生産も成長している。輸出増加幅の縮小もそれほど大きくはなく、2%から3%にとどまるだろう」。
周総裁によると、成長という視点から見る限り、中国の状況は依然として良好だ。ただ成長率の急激な減速を避けるためには有力な措置を取る必要がある。現在打ち出されている措置では足りないのかという質問に対し、周総裁は、「これを説明できる十分なデータはまだない」と語り、「危機にあたって未来を予想できるだけの本当に十分な経験やデータを持っている人はいない」と指摘した。成長率8%という09年の目標を多くの人が合理的なものと考えているものの、実際の経済運営にあたっては依然として国際的な状況を見ていく必要がある。
また周総裁によると、米ドルの大幅な値動きは外貨準備高の公表額に影響をもたらしている。中国の外貨準備は依然として増加しているものの、増加速度は緩和している。
「人民網日本語版」2009年1月13日