鳳凰衛視(香港に拠点を置く衛星テレビ局)は今年1月上旬、北京大学の著名な経済学専門の教授による「中国改革のロジック」と題する講演を放送した。この教授は講演のなかで、「二国一制度」に直接言及しなかったが、米国の経済制度に対し肯定的な評価を示した。
「海外の制度をそのまま部分的に導入し、改良を加えない場合、このような改革は成功できるのか」という聴衆からの問いに対し、この教授は、「簡単に導入できる制度などないが、人間の本質に特に差はないという点を忘れてはならない。米国の制度だから中国に絶対適さないとは言えない」と答えた。その理由として、「中国が自発的な発展を遂げる場合、中国の制度は米国とほぼ同じように発展する可能性がある。これは人間の本質、つまり幸福の追求と関係しており、どの国においても同じである」と指摘した。この教授はまた、「人類はどのように富を築いてきたのだろうか。この問いに対する答えを考えるなかで、真の私営企業が人々の積極性と想像力を喚起した点に非常に大きな意義を認めることができる。これには西側諸国の金融革新も含まれる。では、米国が過去30年間、常にハイテク分野でリードしてきた原因を考えてみよう。我々が現在享受している多くのものはいずれも、米国企業が作り出したものである。米国が現在のような自由な金融制度を持っていなかったら、こうした状況にはならなかっただろう」と分析した。
最後にそれまでの主張を踏まえ、「中国は将来、さらに発展するとみられるが、引き続き開放拡大政策を推進し、金融業界の開放も進め、自由度をより高めなくてはならない」と述べた。この教授はこうした観点から、今後の改革の重点を国有企業の持ち株比率の引き下げに置くべきであるとの見方を示している。
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