「重要なのは、中国がまず、現在どれだけ外需に依存しどれだけ内需に依存しているかを見極めることで、国債投資資金の流動と取引の状況を見るのはその次だ」と、ロバート・キミット氏は述べる。
近頃の米国債市場の動揺について、ロバート・キミット氏は、過去2週間の国債市場の動揺は投資家の2つの観点の対立によるもの、つまり、インフレになるかそれともデフレになるかという意見の相違であるとしている。ただ、米国債市場は非常に流動性に優れた市場であり、1、2カ国の中央銀行が左右するものではなく、短期的な価格変動だけを見てもいけないと、ロバート・キミット氏は市場の視点から付け加えた。
中国人民銀行の前通貨政策委員会委員で、社会科学院世界経済政治研究所所長の余永定氏は『財経』に対し、「米ガイトナー財務長官の今週の訪中期間中、彼と面会した際に、どのようにして中国資産の安全を保障するかという問題の解決案について説明を求めたが、実質的な内容のある回答は得られなかった」と述べ、米国政府はまだこれについて回答を見つけていないと指摘している。
「長い目で見れば、中国は必ず投資を分散しなければならない」。米国は世界に、「中国には米国債投資以外の選択がない」と思わせようとしているが、実際はそうではないと余永定所長は話す。
「チャイナネット」 2009年6月4日
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