日本政府が5月20日に発表したデータによると、世界経済の衰退のため、日本の輸出が急落し、国内の需要不足も加わって、2009年第1四半期の経済成長率は年率15.2%減と戦後最悪の下落幅を記録した。その一方、中国経済の成長速度は世界1位を維持しており、今年第1四半期の経済成長率は前年同期比6.1%増となった。ある楽観的な学者は、「中国経済の下落傾向にはすでに歯止めがかかり、成長率は次第に増加している。2009年末には中国経済は日本を上回る見込みがあり、世界2位の経済体になるだろう」という考えを示した。このため、中国の「追いつけ、追い越せ」の話題が再び人々の関心を集めている。
清華大学の中国・世界経済研究センターの李稲葵主任は、「今のところ、中国実体経済の成長速度の下落局面はすでに終わり、中国経済はすでに不況を脱し、成長率が次第に増加する段階に入ったと言ってもよく、2009年末には中国の経済規模は日本を追い抜くだろう」と述べた。
中国国務院発展研究センターマクロ経済研究部の張立群研究員は、「今年第1四半期のGDPは前年同期比6.1%増となり、昨年第4四半期より引き続き下落したが、景気の底打ち、回復基調が見られた。その原因は次の3つだ。第一に、消費が安定を保つとともに、次第に盛んになり、消費構造のレベルアップの回復が始まったこと。第1四半期の社会消費財小売総額は前年同期比15%増となり、物価変動を除いた実質で3.6ポイント増えた。第二に、投資の増加が著しく加速したことで、第1四半期の社会固定資産投資は前年同期比28.8%増となった。第三に、輸出の下落幅が縮小したこと。第1四半期の外国貿易輸出は前年同期比19.7%減となり、下落幅が昨年第4四半期と比べて一層拡大した」という。また、同研究員は、「三つの主な需要の変化を総合的に分析すると、中国経済の総需要レベルは著しく向上したと考えられる。経験によると、市場需要の変化が経済成長に反映されるときは、約三カ月遅れるため、第1四半期の需要の変化は、第2四半期の経済成長が明らかに向上することを前もって示している」と指摘した。
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