商務部の姚堅・報道官によると、国際金融危機のショックで08年下半期の輸出が縮小したことから、今年下半期の中国の対外輸出は前年同期比下げ幅をさらに縮め、プラス成長に転換する可能性もある。
姚報道官によると、中国の対外貿易には現在、いくつかの新たな特徴が現れている。第一に、労働集約製品の輸出がリスクへの強さを見せていること。1月から7月の統計を見ると、▽靴類▽衣類およびその部品▽家具およびその部品▽玩具??の輸出の下げ幅は全体よりも低かった。第二に、機械・電力設備の輸出が回復してきたこと。機械・輸出設備の輸出は5月以来、安定した成長期に入り、6月は前月比36億8千万ドル増、7月は同比48億3千万ドル増を記録した。第三に、主要経済国の輸入に占める中国の割合が上昇していること。米国・日本・オーストラリア・カナダなどの主要先進国の輸入に占める中国製品の割合は上半期、昨年同期からそれぞれ4.11ポイント・3.8ポイント・2.8ポイント・1.82ポイント増えた。米国の輸入に占める中国製品のシェアは昨年の14.55%から18.66%に拡大した。
外需の大幅な収縮の影響を受けて輸出は減少している。だが政府のマクロ調整によって中国の輸出の下げ幅は縮まり、国際市場でのシェアは上がった。また資源類商品の価格が国際的に下がったことで、主要資源や原材料の中国の輸入量も大きく増加した。中国企業の国際競争力と国際資源の有効利用能力は間違いなく上がっている。中国の対外貿易には安定化の兆しが出ており、対外輸出は依然として、成長率維持に欠くことのできない作用を発揮する見込みだ。
注目すべきなのは、中国の貿易構造が改善されていることだ。貿易黒字が大幅に縮小し、とりわけ米国と欧州連合(EU)という二大貿易パートナーに対する貿易黒字が大きく縮小した。輸入品の構成も改善しつつある。原油・精製油・鉄鉱石・木材・ゴムなどの資源類商品と原材料の価格が国際市場で下がっているチャンスをいかして、中国企業は今年年初からこれらの輸入をいっそう拡大している。
「人民網日本語版」2009年8月19日