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米国債を減らし外貨準備の多様化を
発信時間: 2009-08-20 | チャイナネット

 中国は今年6月、米国国債の保有額を251億ドル減らした。このニュースを中国人は喜びをもって迎えたが、米国にとっては警告にほかならならなかった。一方は喜び、一方は警戒することの背景には、それぞれの利益に基づく思考プロセスがある。中国にとってみれば、現在直面する問題は、外貨準備構造のアンバランスな局面を速やかに調整して、外貨準備の安全性を高め、価値の維持や増大を確実にする、ということだ。

 米国債は安全性や流動性が高く、価値の維持はもとより価値の増大も可能なようにみえる。だが現在の不透明な局面では、米ドルの下落傾向が暗々裏に米国債の価値を引き下げている。こうした情況の中で、中国が米国債の保有額を減らすのは当然のことといえる。

 米国債の保有額減少は、中国が外貨準備の多様化を追求していることの現れでもある。だが多様化は複雑な課題であり、現時点で少なくとも次の2つの課題に直面する。第一に、外貨準備構造について科学的な算定や評価を行い、利益の最大化やリスクの最小化を実現する必要がある。第二に、国際的ルールを熟知し、豊富な経営経験を備えた人材を速やかに育成する必要がある。

 外貨準備の多様化の背後には価値選択の多様化ということがある。多様化のためには、一定の割合で米ドルを保有する必要がある。なぜなら、これが中国が緊急時の国際的な支払い能力を確保するための基本的手段であり、国際的なホットマネーの流入・流出や債務の前倒し償還の要求といった金融の「異変」に対処する上で必要なことであるからだ。また一定の割合で純金を保有する必要もある、なぜなら、純金は国家の戦略的資源であり、最も安定した、最も基礎的な資産だからであり、いざというときに国家経済の強力な後ろ盾になりうるからである。さらには一定の割合でその他の安定した通貨、ユーロ、英ポンド、スイスフランなどを保有する必要もある。こうしてこそ米ドルの下落リスクをヘッジして、価値を維持することが可能になる。

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