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バランス・融合・エコ、アジア経済の新モデル
発信時間: 2009-09-14 | チャイナネット

 

金融危機の勃発により、「アジアの奇跡」をもたらした輸出主導型経済成長モデルはかつてない試練に直面している。アジアの持続的発展を促す新モデルの設計は、夏季ダボス会議でも話題となった。

バランス:内需と外需の比率を調整

「アジア諸国は、投資・輸出依存型から消費主導型の経済成長へと転換を迫られている」と、モルガン・スタンレーのアジア会長であるスティーブン・ローチ氏は『新華社』の取材に対し述べた。

投資、消費、輸出は経済成長の3つのけん引役である。輸出の比率が高すぎ、内需、特に消費需要が不足していることはアジア諸国が長期抱える問題となっている。

世界経済フォーラムが提供するデータによると、現在、米国の消費支出はGDPの70%超を占めるが、アジアの平均水準はわずか50%程度である。ここ8年で米国の消費比率は1.9ポイント上昇したが、アジアは3.4ポイント低下している。

金融危機の勃発により、アジア諸国の輸出も大打撃を受け、主要経済体の経済成長は速度を落とし、後退に陥る経済体もあった。輸出主導型モデルはすでに調整せざるを得ない段階に来ており、これは会議参加者の共通認識ともなった。

全国政協外事委員会の趙啓正主任は「アジアの成長モデルの再考」をテーマとしたフォーラムで、「中国は発展モデルを必ず転換し、輸出への依存を減らし、住民の消費率を高める必要がある。具体的には就業促進や国民所得の増加、社会保障制度の完備、教育コストの引き下げ、住宅面の優遇政策などの措置を講じる」と述べた。

ベトナムのホアン・チュン・ハイ副総理は、「ベトナムのGDPの70%は輸出に頼っており、その他の国と同様にベトナムも成長モデルを転換し、国内消費を拡大する必要がある」と話す。また、ベトナムは農村地域の消費拡大に重視しており、投資拡大、農村の供水や教育のインフラ改善などの措置を講じたと指摘する。

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