「中国は土地が広く、人が多く、収入が低い。低コストの航空サービスには大きなニーズがある」。春秋航空の王正華・董事長はこのほど、瀋陽市で行われた「東北アジア発展フォーラム」に出席し、庶民をターゲットとした低コストの航空サービスは今後ますます発展していくとの見方を示した。「新華網」が伝えた。
王董事長によると、米国人一人当たりの旅客便利用回数は年間2.6回にのぼる。中国人の利用回数は0.14回に過ぎず、18倍以上の開きがある。中国の航空市場には大きな潜在力がある。世界の航空市場に占める低コスト航空のシェアは08年で19%。このうち欧州と米国が58%を占め、アジアは12%、中国は1.5%にすぎない。中国では、低コスト航空市場の潜在力がほとんど発揮されていないのが現状だ。
「世界の民用航空業は現在、大きく変化している」。王董事長によると、世界航空業の低迷という状況にもかかわらず、ロンドン・ダブリン・クアラルンプールなどの国際的な大空港がここ10年近くで旅客数を急速に増やしてきたのは、低コストの航空サービスを導入したためだ。アジア太平洋地域の低コスト航空会社にとっては、今回の金融危機はチャンスとなった。多くの旅客がより安いフライトを選ぶようになったことで、この地区の航空業は今年上半期、輸送量を22%増やした。
王董事長によると、海外の低コストの航空会社は、需要が旺盛な中国市場を狙っている。春秋航空は今後、アジアの低コスト航空会社と連携し、瀋陽桃仙国際空港を低コスト航空のターミナルとして成長させていく構えだ。
「人民網日本語版」2009年9月18日 |