ノーベル経済学賞を受賞した米国プリンストン大学のポール・クルーグマン教授はこのほど、フィンランドの首都ヘルシンキで行われたフィンランド国立研究開発基金(Sitra)主催のシンポジウムに出席し、グローバル経済の発展について「世界経済の冷え込みは底を打った感があるが、復興プロセスは緩やかなものになる」との見方を示した。フィンランドのメディアが21日伝えた。
クルーグマン教授は次のように述べた。
グローバル経済は今年夏末頃から復興に転じたが、これは主に一連の臨時的な要因に促されたものであり、世界経済にはまだ持続的な成長に向けた土台が整ってはいない。よって各国はさまざまな経済刺激プランの中止を急いではならない。今後1年から1年半の間に、経済は成長するが、失業問題は引き続き悪化する見込みだ。
ドイツ、フランス、日本の経済が今年第2四半期(4ー6月)に低迷を脱し始めたことは、世界最大の経済体たちが最も困難な時期を乗り越えたということを意味する。
フィンランド経済の衰退はまだしばらく続く見込みだが、まもなく復興に向かうとみられる。だが長期にわたって緩やかな成長にとどまることが予想される。
「人民網日本語版」2009年9月22日