聯想(レノボ)の海外メーカーとの競争が正念場を迎えている。ヒューレット・パッカード(HP)との激しい売り場争いが明らかになったのに続き、デル(中国)も専門店をグレードアップし、レノボを超える勢いを見せている。デルはこのほど、同社の製品を体験できる旗艦店を上海に設立した。「第一財経日報」が伝えた。
デルの世界副総裁と中華圏消費業務総経理を務める楊超氏は、「国美電器や蘇寧電器との協力のほか、デルの中国での販売店は6千店余りにのぼる」と語る。
楊氏によると、今回設立されたデルの専門店は、小売り進出前に設立されていた展示のみを行う同社の専門店とは異なり、販売も行われる。店に並ぶ製品は、デル(中国)の工場で作られたものに限られる。一般の販売店のように数多く設けられることはなく、デルブランドの普及という機能を重視したものとなる。
IT機器に対する中国の需要は依然として衰えていない。昨年引き下げられたIT売り場の賃貸料もすでに上がりつつある。販売場所の確保は各メーカーの争いの焦点となっている。消息筋によると、台湾「日月光」傘下の電器販売センター「鼎好電子城」がまもなく上海に設立される。HPの幹部はこの売り場獲得に自ら乗り出し、レノボには条件のいい場所を与えないでくれと要請したとされる。
だが大陸部のIT専門家である李易氏は、「中国パソコン市場のトップの座をレノボと争おうというのは現実的ではない。台湾のPCメーカー『ASUS』もそれを実現できなかったし、今回のHPもそうなる可能性が強い」と分析している。
「人民網日本語版」2009年9月23日