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西部大開発10周年 今年は4600億元の資金を投下
発信時間: 2009-10-12 | チャイナネット

 

中国政府は今後も西部大開発に益々力を入れていく方針だ。年内に18項目の重点プロジェクトが西部で相次ぎ着工、投資総額は4689億元にのぼる。中国新聞網が伝えた。

今年は中国の西部大開発戦略10周年にあたる。国家発展改革委員会は12日、2000年から2008年にかけて西部大開発を通じて新たに着工したプロジェクトは102項目となり、投資総額は1兆7400億元を上回ったことを明らかにした。

発展改革委員会のプロジェクトリストを見ると、今年、新たに始まる重点プロジェクトは主に「鉄道・道路・空港」などの分野に集中している。なかでも鉄道事業は成都-蘭州、重慶-貴陽、麗江-香格里拉(シャングリラ)などの区間を始めとする8項目にのぼる。このほかにも、四川省西部を流れる大渡河の瀘定水力発電所、雲南省・瀾滄江の功果橋水力発電所、まだ電気の通っていない地域の電力建設など数々の事業が始まる計画だ。

東部と西部の発展の不均衡がこれまで中国の大きな課題だった。1999年に政府は西部大開発戦略を打ち出し、東部と西部の格差に歯止めをかける対策を試みた。西部大開発戦略は、重慶・四川・貴州・雲南・西蔵(チベット)・陝西・甘粛・青海・寧夏・新疆・内蒙古・広西の12行政区におよぶ。西部地域は面積が中国全土の71%、人口は30%を占め、うち少数民族の数は約75%を占める。

ここ10年間の西部地域の発展は目覚しく、GDP平均成長率は11.42%と全国の平均水準よりも2ポイント近く高い。この10年間は、新中国成立60年間で最も成長が早かった。今年に入って中国社会科学院文献出版社が出版した「2009年西部青書」によると、昨年、西部地域のGDPの伸びは東部を上回り、全国のGDPに占める割合は18%に近づいた。

西部地域の貧困人口もここ数年大幅に減少している。青書では、西部の農村の絶対貧困人口は1998年末の2029万人から06年末には1175万人に減ったと報告。2000年から2006年にかけ、西部の農村地域では低収入人口が37%減少した。

今では、重慶・寧夏・内蒙古・広西・新疆・陝西・貴州の7つの省と自治区で基本的にどの村でも電話が通じるようになった。また西部地域では70万キロメートルの道路のうち、約1.5万キロメートルで高速道路が開通した。(編集KA)

「人民網日本語版」2009年10月12日

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