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武漢と広州を3時間で結ぶ武広線、来月下旬に開通
発信時間: 2009-11-25 | チャイナネット

 一気に建設された高速鉄道としては世界で最も長く、最速の武広客運専用線(武漢-広州)が12月下旬、全線開通する。広州北駅では同線の切符の販売が始まった。現在開通に向け急いで調整が行われている。沿線の住民や試運転で乗車した人からは、スピードが速い、振動と騒音が小さいといった声があがっている。広州日報が伝えた。

 本当の意味での中国の高速鉄道時代を開く武広客運専用線には今後の参考になる数多くの技術が採用された。中国は高速鉄道を建設できる世界でも数少ない国のひとつとして、高速鉄道の建設技術をすでに米国とロシアに輸出している。

 車両:1列車に乗客1千人を搭載、ミネラルウォーターも倒れない

 現在テスト中の動車組(新幹線)は日本の新幹線のような弾丸型で、先端はやや短く、鯨の頭に似ている。1列車8車両で、1千人前後の乗客を搭載可能だ。

 乗客が気になる車内は、先端の操縦室はいかにも飛行機の操縦室のようで、2人の操縦士の前方にはメーターがぎっしり埋め込まれている。車内は非常に快適で、横1列に5座席(通路をはさんで2座席と3座席)並び、飛行機のように1等車両と2等車両に分けられ、1等車両は座席が少なく、やや広めに間隔がとられる。

 スピードの速い高速列車だと揺れるのでは?という心配もあるだろうが、試運転に乗車した人に聞いてみると、「まったく大丈夫!上海のモノレールよりも揺れないよ。軽い揺れが少しあるくらい。ミネラルウォーターのボトルをテーブルに置いても倒れることはない!」との答えが返ってきた。

 スピード:3時間で武漢から広州へ

 武広客運専用線の試運転ダイヤを見てみると、10時20分に武漢駅発、広州北駅の到着時間は13時20分となっている。列車は3時間で武漢から広州に到着するということだ。現在運行している京広線(北京-広州)よりも10時間の短縮となる。

 線路:日本とドイツの技術を順次採用

 武広客運専用線の線路には世界先端のコンクリート道床軌道技術を採用。道床にコンクリートの平板を用い、枕木に砕石を必要としない。レールと道床を直接路盤コンクリートに敷設し、埃が少なく保守が簡単で、見た目がいい。時速200キロ以上の高速列車に向いている。

 現在中国のほかに、日本とドイツが独自の軌道技術を有しているが、日本の軌道は地震対応型のバラスト軌道を使用している。ドイツは軌道敷設技術に便利なスラブ軌道を採用。レールの両側と中間をコンクリートでつなげるだけの敷設が容易な技術となっている。今後の中国の高速鉄道建設のため、武広線では順番にこの2つの軌道技術を使用し、経験を積んでどちらの技術が中国に地質・地理状況に合っているかを確認する。

 「人民網日本語版」2009年11月25日

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