世界自然保護基金(WWF)は11日の国連気候変動サミットで、中国がクリーンエネルギー技術のシェアを急速に拡大していることで、クリーンエネルギーが世界第三の産業になりつつあるとの報告を発表した。中国新聞網が伝えた。
この「クリーン経済、生き生きプラネット―強大なクリーンエネルギー技術産業に向けて」と題する報告では、世界で初めてクリーンエネルギーと関連技術の販売状況に基づき、国別ランキングが付けられた。単位GDP(国内総生産)当たりでは、風力エネルギーと断熱保温分野で先を行くデンマークとバイオエタノールの巨頭ブラジルが上位を占め、ドイツがそれに続いた。
中国はクリーンエネルギー関連の売上高で世界第4、単位GDP当たりでは6位だった。
この報告では、2020年までに世界のクリーンエネルギー産業の生産高が1兆6000億ユーロに達し、自動車と電子に続く世界第三の工業産業となると推測。世界のクリーンエネルギー技術の売上高は2007年に製薬産業を抜いて6300億ユーロに達している。
中国の風力エネルギーや太陽光エネルギー関連企業は世界をリードする潜在力を見せている。中国は昨年末の時点で、世界最大の太陽電池生産国となり、風力エネルギーでは世界第2の生産力をもつ。
「2007年に中国が輸出した再生可能エネルギーの解決案は4億3000万ドル、なかでも再生可能エネルギー企業の多くは年収が倍増する勢いだ」。WWF中国首席代表は、創業活力や政府の政策、執行能力などの総合作用によって中国は自身の再生可能エネルギー技術で「クリーン革命」の方向に進んでいると指摘する。
中国が現在使っている太陽熱温水器は世界の6割を占め、昨年新たに増加した容量は世界の新規増加量の8割を占めた。さらに中国政府は国産太陽電池の設置・使用を推進するべく、2つの新政策を打ち出した。
報告では、米国や英国をはじめ、多くの国がこういった行動から利益を得ることができるとしている。米国は単位GDP当たりで18位、英国は19位、オーストラリアは28位にとどまった。
「人民網日本語版」2009年12月14日