2009年も終わりに近づき、財政支出の予算執行情況が各界の注目を集めている。全国人民代表大会が承認した今年の支出予算は7兆6235億元で、12月の財政状況をみると執行しなければならない支出予算がまだ2兆元あり、1-11月の平均支出レベルを大幅に上回っていることが注目される。こうした情況をめぐり、財政部の責任者がこのほどメディアの質問に答えた。
質問:12月の支出規模が大きくなった主な原因はなにか。
支出予算は先低後高であり、第4四半期(10-12月)は、特に12月は支出額が大きい。主な原因として次の5点が挙げられる。
第一に、体制的要因により、第3四半期(7-9月)から第4四半期にかけて支出の規模が大きくなる。全国人民代表大会で中央政府の財政予算が承認されるまでは、プロジェクトをめぐる支出は、継続中のプロジェクトで一定の割合で一部の資金が拠出されるのにとどまるのが一般的で、ほとんどの新規プロジェクトは予算が承認されなければ資金が拠出されない。こうしたわけで、一連の資金が第3・4四半期になってから、時には12月になってから支出されることになる。
第二に、実体に基づいた決済を行い収入によって支出を設定するタイプのプロジェクトでは、12月の支出が多くなる。たとえば穀物・食用油などの物資備蓄管理にかかる支出は、その多くが年末に実際の作業量に基づいて決済を行い、必要額を支払っている。車両購置税(購入税)をめぐる支出では、収入に基づいて支出を設定する方法で管理が行われ、執行中に適宜前払いが行われるが、年末に全体計画に基づいて支出を調整することになっている。教育費の補助や牧耕地の森林化事業への補助金などの支出も同様の情況にある。
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