流動性とインフレとの対応は重要な問題であり、政策による調整、特に通貨政策による調整が必要だ。著名コンサルタント機関・米コンファレンスボードのエコノミスト、ウィリアム・アダムズ氏によると、中国の通貨政策は米連邦準備制度理事会(FRB)の動きとある程度連動し、中国経済の復興ぶりは米国よりも力強かった。このため米国の通貨政策の歩みにともなって、中国ではインフレの可能性が一層高まり、資産価格のバブルに特に注意が必要になった。
財政政策について専門家は、中国が財政刺激策を撤退させるのは2011年になるとの見方で一致する。特にアダムズ氏は、今年上半期には、経済成長が数カ月にわたって低迷する可能性があり、これに伴って国の刺激政策が一層強化されるとの見方を示す。
モルガン・スタンレー・アジアのスティーブン・ローチ会長は「常々言っているように、偉大な企業は発展と成功をおさめた後、自身を再構築する。偉大な経済体も同様で、このたびの危機は中国の目を覚まし、中国を再構築させるものとなった」と指摘し、また最新の報告書の結論を引いて「私は楽観している。中国はチャンスをしっかりとつかまえるだろう」と述べた。
「人民網日本語版」2010年1月5日
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