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上昇し続ける原油価格にどのように対処すべきか |
発信時間: 2010-01-06 | チャイナネット |
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「新しい年には新しい情況が生まれ、ますます事態は進む」といわれる。国際原油価格の世界ではこの言葉が骨身に染みて聞こえる。2010年の最初の取引日となった3日、米ニューヨーク商業取引所(NYMEX)では軽質原油先物取引価格が1バレル80ドルを突破し、4日にはさらに2.7%上昇した。 ▽経済の復興、米ドルの下落が原油価格上昇を後押し 約5年にわたりエネルギー研究を進めてきた先物取引企業・銀河期貨経紀有限公司の陳朝沢シニアアナリストは「われわれがまとめた統計によると、現在、NYMEXの原油先物取引業者の在庫数は9万4千件に達し、12月初めより約4万件増加した」と述べ、当面の国際原油市場に対し楽観的な見方を示した。 国際原油価格は2008年8月に空前絶後の147ドルという高値をつけた後、低下を続け、09年2月には33.55ドルまで落ち込んだ。 国際原油価格を押し上げているのは誰か。中国人民大学経済学院の黄衛平教授は「現在の世界情勢に対する見方には誤りがある。私は世界経済は昨年8月に底を打っており、今後は緩やかに上昇すると考える。こうして生まれたニーズにより、国際原油価格が上昇したとみている」と話す。黄教授によると、各国が政策の撤退メカニズムを模索し始めていること、バンク・オブ・アメリカや大企業が政府債の繰上償還を始めていること、オバマ政権が問題ある資産を買い取っていること、ダウ・ジョーンズ工業株価平均が1万ポイントを突破したこと、米国の失業者増加率が大幅に低下していることなどから考えて、世界経済の最悪の時期は終わったとみられる。歴史的にみて も、経済が回復に向かう時には、国際原油価格が上昇軌道に乗るのが常だった。 原油価格の算出単位として、米ドルの変化は国際原油価格の成り行きに影響を与えることは必至だ。歴史的にみて米ドルは相対的に低水準にあり、各国の金利水準も相対的に低く、このことが量的に緩和された資金が商品市場に流入するための十分な理由となっている。 黄教授は「国際的な投機活動という『妖怪』がまた現れ始めた。これもこのたびの価格上昇における軽視できない要素だ」と警告する。 |
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