米国が元切り上げ圧力を再び強める
新華社の報道によると、米国のチャールズ・シューマー上院議員は数人の両党議員とともに9日、2週間以内に上院で人民元レート政策に対する法案を推進し、人民元切り上げ圧力を強める意思を強調した。シューマー氏は、人民元レートの項目を改正案として、オバマ大統領が提案した小規模企業への貸付の増加に関する議案に盛り込む考えを示した。
欧州で債務危機が発生して以来、ユーロが急落したことから、人民元の実質実効レートは大幅に上昇した。多くのエコノミストも、欧州で債務危機が発生している中、人民元の対ドルレートは安定を保ち、世界の金融市場を安定させ、金融リスクのまん延を防ぐ役割を果たしたと見ている。市場では、短期間における人民元切り上げ観測も弱まっていた。
今年に入り、ユーロの対人民元レートは16.5%下がっており、さらに下落し続ければ、今年の対EU輸出はマイナス成長となる。専門家は、「欧州の債務危機は中国の対EU輸出に大きな影響を及ぼした。過去のデータを見ると、人民元の対ユーロレートは通常、中国の対EU輸出データの3カ月先をいっている。欧州債務危機の中国の輸出への影響は7月に現れ始めるため、今回発表された輸出データは年内最高水準になるだろう」と分析する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年6月11日