欧州委員会は6日、中国の自動車メーカー、吉利汽車の親会社である浙江省の浙江吉利ホールディング・グループと大慶市国有資産経営有限会社(大慶国資と略称)が米フォード・モーター傘下のスウェーデン高級車ブランド、ボルボを買収することを承認した。中国企業による海外自動車ブランドの買収としては過去最大規模。買収総額は18億ドル(約1590億円)に及ぶ。
欧州委員会は同日、声明を発表し、買収承認の理由として「両メーカーは生産面での重複が非常に限られており、今回の買収で欧州市場における競争が妨げられる恐れはない」との認識を表明。ボルボを支援する欧州各国の政策が買収後に方向転換することはないことを強調した。
吉利とフォードは3月28日、スウェーデンのイエーテボリにあるボルボ本社で正式に調印。吉利と大慶国資は18億ドルでボルボの全株式を買収した。吉利はボルボの買収後、中国国内に年産30万台規模の新工場の建設を計画、ボルボの年間生産台数を2倍近くに引き上げることで、2011年をめどに経営の立て直しをはかる。
「人民網日本語版」2010年7月8日