2社が倒産 SNSサイト業界の今後の行方は?

2社が倒産 SNSサイト業界の今後の行方は?。

タグ: 倒産 SNS サイト

発信時間: 2010-08-06 17:58:31 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

 SNSサイト2社の相次ぐ倒産は、中国のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サイト)の生き残りをかけた競争の前触れと見て取ることができる。「中国青年報」が伝えた。

 7月上旬、たった半月の間に、SNSサイト「360圏」が業界競争から落伍し、中国のSNSサイトで初めて倒産。もうひとつのSNSサイト「マーイー網」も資金繰りが苦しくなり運営打ち止めを発表した。ある市場分析によると、これまで業務を拡大してきたSNSサイトのバブルがついにはじけた。

 この2年、SNSはインターネットの分野で最も注目を集めてきた。新しい技術が新しい戦場となって、SNSおよびその関連産業は巨額の資本を呼び込み、通信やポータルサイトの大手も次々と進出、SNSは激増し、急拡大を続けた。ところが、ある研究データによると、09年6月12日の時点で8割以上の市場シェアを5つの大手SNSが握り、ほとんどの中小SNSは赤字だった。

 中国のSNSには、いかにユーザーを引き留めるか、いかに明確な利益獲得法を築くかという2つの課題がある。世界的に有名なFacebookは実用的なツールでユーザーを引き留めているが、中国のSNSはエンターテイメントアプリケーションやオンラインゲームでユーザーを引き付けている。09年は中国のSNSが様々なゲームを世に送り出した年で、ユーザー数も一気に上昇した。「Forer Live! Home」(中国語では「開心農場」)から「Parking Wars」「Friends For Sale」等のゲームはすぐにコピーされ、「開心農場」だけでも「開心農民」「陽光牧場」など様々な模倣版が出現し、SNSのサービスは同質化の傾向をたどった。

 SNSサイトはゲームの寄せ集めだけではユーザーを引き留めるのに不十分だ。ゲームの新鮮な感覚がなくなり、イノベーションが創出されなくなると、ユーザーが離れていく、と専門家は指摘する。他人の野菜を盗んで楽しむ「開心農場」の国民的ブームが過ぎ、多くのSNSでアクセス数が減少したことがそれを証明している。

 業界では、これまでSNSサイトに明確な利益獲得法がなかったことが今後の発展に影響すると懸念されてきた。09年、CNNIC(中国インターネット情報センター)が公表したデータで、SNSサイトの収益は80%が広告頼みだということがわかった。近年では、多くのSNSサイトが様々な利益獲得法を試みている。

 SNSサイト2社の相次ぐ倒産は、中国のSNSの生き残りをかけた競争の前触れと見て取れる。03年の中国進出以降、SNSは困難な中国的発展の道を歩んできた。そして膨大なユーザーを獲得した今、自らがいかに利益を得るかを模索し始めている。SNSサイトの前に立ちはだかる困難は、「バブル」を除去するのに避けては通れない痛みといえる。活力のないSNSサイトが弱肉強食の市場原則から免れることは難しい。この勝負が最終的に中国のSNSサイトの将来を決め、さらにはポータルサイトや通信大手などの勢力にも長期的な影響を与えることになる。

 「人民網日本語版」2010年8月6日

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