三井住友アセットマネジメントの武藤宏明エコノミストも、中国のこの動きは保有する外国国債のリスクを分散するためで、日本国債を選んだのは米ドル下落による資産縮小を懸念したためだと見ている。
2005年の大幅買い越しは、中国が10年に及ぶドルペック制を廃止したからである。今年6月に中国は為替レート改革のさらなる推進を発表し、人民元が管理変動相場制を導入した時と同様の変化が始まった。
6月末現在、中国の外貨準備高は2兆4500億ドルに達した。5月末、中国の米国国債の保有残高は8677億ドルで、4月末の9002億ドルよりやや減少した。
そのほか、日本、韓国、香港、インド、シンガポールも5月に米国国債を放出している。
しかし一部のアナリストは、中国の日本国債の大幅買い越しは短期的な動きで、中国の日本経済に対する自信が高まっていることを示すものではないと話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年8月10日