中国国家発展改革委員会は10日、『低炭素省区と低炭素都市の試行開始に関する通知』を公布し、広東、遼寧、湖北、陝西、雲南の5省と天津、重慶、深セン、アモイ、杭州、南昌、貴陽、保定の8市で試行を開始することを明らかにした。通知では、試行地域に省エネ・環境保護、新エネルギーなどの戦略的な新興産業を育成することが要求された。各地の実施案は8月31日までに国家発展改革委員会に提出することになっている。
低炭素の試行の具体的任務
1. 低炭素の発展計画を作成する。
試行を行う省と都市は気候変動への対処に関する活動を各地域の「十二・五(第12次5カ年計画)」に盛り込み、低炭素の発展計画を制定する。調査・研究を行い、試行の構想を明らかにし、計画の促進作用を発揮し、産業構造の調整、エネルギー構造の合理化、省エネの相乗効果、炭素シンクの増加などの行動を結びつける。地域の温室効果ガス排出削減に関する行動目標、重点任務、具体的措置を打ち出し、炭素強度を削減し、低炭素型発展のモデルを積極的に模索する。
2. 低炭素型発展の支援に関する政策を制定する。
試行地域は気候変動への対処と省エネ・排出削減、新エネルギー発展、生態建設などの面で相乗効果を発揮し、省エネ・排出削減や低炭素型産業の発展に役立つ体制・メカニズムを積極的に模索する。温室効果ガス排出削減の目標責任制を実行し、有効な政府による促進や景気刺激策を模索し、市場メカニズムを応用した温室効果ガス排出削減目標の実施の推進について検討する。
3. 低炭素排出を特徴とした産業体系の構築を加速化する。
試行地域はその地域の産業の特徴と発展戦略を結びつけ、低炭素の技術革新を加速化し、技術の研究・開発、模範化、産業化を進め、低炭素技術の改造・レベルアップ・伝統的産業を積極的に応用する。低炭素型建設、低炭素型交通の発展を加速化し、省エネ・排出削減、新エネルギーなどの戦略的な新興産業を育成する。また、低炭素分野の技術進歩に関する最新の進展状況を把握し、技術の導入・消化・吸収・再革新や国外との共同開発を積極的に行う。
4. 温室効果ガスの排出に関する統計データと管理体制を構築する。
試行地域は温室効果ガスの排出に関する統計作業を強化し、完備されたデータ集計と計算のシステムを確立し、能力強化を進め、機関と人員に保障を提供する。
5. 低炭素型のライフスタイルと消費モデルを積極的に提唱する。
試行地域は各級、各部門の幹部を対象に研修を行い、政策決定や実施などにおける気候変動問題に対する重視度と認識度を高める。教育普及活動の宣伝に力を入れ、低炭素型のライフスタイルと行動を奨励し、低炭素製品の使用を普及させ、低炭素の生活理念を広め、全国民の幅広い参加と積極的な行動を推進する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年8月11日