韓国メディア報道によると、日々記録を更新する人民元高と円高に伴い、中国人観光客と日本人観光客は、韓国ソウル市内の大型百貨店の「超大口顧客」となっているという。
人民元と日本円の対韓国ウォンレートが最高値を更新し続けていることから、ルイ・ヴィトンやシャネルなど海外一流ブランドの韓国での販売価格が中国・日本より安くなっている。このため、多くの中国人・日本人観光客が、ソウル市内の各大型百貨店の前で、営業時間前から列を作って並ぶ現象が見られるという。
ルイ・ヴィトンの「ネヴァーフル」ショルダーバッグを例に挙げると、中国での販売価格は5600-6200元、日本では約4700元だが、ウォン安のため韓国では3967元で手に入る。
ソウル小公洞ロッテ百貨ブランド館アヴェニュエル(AVENUEL)のトリ-バーチ(Tory Burch)売場では、売上の40%が日本人観光客によるものという。ロッテ百貨担当者は、「日本人観光客による8月売上は49.7%増、購入量も27.3%増、今月の販売もすこぶる好調です」と嬉しそうに語る。
中国人観光客による売上増加幅は、日本人を凌ぐ勢いだ。ロッテ百貨本店で今年8月にショッピングを楽しんだ中国人観光客は、昨年同月の261%に上った。
新世界百貨店顧客戦略本部の張宰栄部長は、「統計データによると、中国人観光客の百貨店での1人あたり購入額は180万ウォン(約1万400元)に達している。彼らの購買力は極めて高く、売上全体に占める割合は、日本人観光客の約2倍です」と述べた。日本人・中国人観光客による「売り場一掃」式ショッピングによって、一部ブランドでは、在庫切れが出る始末という。
「人民網日本語版」2010年9月20日