中国の昨年の自動車販売台数は1364万台を突破し、世界トップを維持してきた米国を初めて上回り世界一の座に躍り出た。今年1-9月の市場の動きから判断し、一部の機関は中国の今年の販売台数は1700万台に達し、トップを維持するという大胆な予測をしている。
自動車産業の表面上のにぎやかさの背後には、コア技術の不足による利益流出という苦境があり、その状況はまったく緩和されていない。国家行政学院決策諮問部の王小広研究員は取材に対し、「中国自動車市場の構造は、国際資本は40%の資本で50%のシェアを占め、70%の利益を獲得している状態」と話す。中国自動車業の利益流出額に関する権威機関による公式データがないため、70%という数字は正確さに欠けるが、少なくとも利益流出がどの程度まで進んでいるかがわかるだろう。
実際、自主ブランド力の弱さと基幹部品の技術の不足は、中国自動車業の大量の利益流出を引き起こす問題点でることは業界の常識となっている。政府はここ数年、自主ブランドの発展の重要性に重視するようになったが、政策の調整は完全に本土企業に傾斜することも難しい。すでに中国自動車業に溶け込んでいる合弁企業において、中国側は技術を獲得できず、利益を譲るのも避けられない状態だ。